粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

275.社会参画学習会

3月9日(土)に社会参画学習会がありました。

この学習会は、

実践の元になる論文を読み、みんなで意見を言う会です。

 

今回は、2つの論文と、私の実践報告、それから、これから行う森林単元の報告がありました。(森林の単元楽しそう。意外性が素晴らしい。よく見つけたなと驚く)

 

今回私は、学習指導要領との接点を考えながら、この会に臨みました。

やはり、目の前の子供達のためには、学習指導要領の内容を満たしつつ、より良い授業を考えていくことが大切だと考えているからです。

論文と実践をつなぐために、とても良い時間を過ごせました。

 

会に参加した先生方は勉強家の先生ばかりで、とても勉強になりました。

ありがとうございました。

 

懇親会も、社会科談義に花が咲き、気の置けない仲間での話はいいなあと思いました。

 

また、遠く大阪からご参加いただいたY先生。本当にありがとうございました。

来年度も勉強会を行なっていきます。楽しみです。

 

↓写真を撮らなかったので、昔のを。渡良瀬遊水地がハートのなった理由は、水野さんが立ちはだかって、役場や雷電神社、そして水野家の墓の水没を防いだから。

そう思うと、感慨深い。

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追伸

・少し飲みすぎて、(最近毎度のこと)今日は遅く起きたけど、その後はしっかりと予定をこなせたので、良い1日。

 

↓有名な恵比寿の鯛2匹バージョン。数年前の話ですけど・・・。

 

 

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274.国際協力単元を終えて

国際協力単元最後の授業を終えての意見を。

子供たちへの質問

「あなたは、今、そして将来、国際協力をしたいと思いますか。思いませんか。どちらか選んで判断の理由を教えてください」

 

いくつか書こうとと思います。

 

「したいと思う。JICAの人々もマザーハウスの人々も自分のしたいことをしていて、それが結果として支援になっている。自分のしていることが同じ人類を救うことになっているのはうれしい。ただ、自分のしていることが本当は現地の人々の役になっていないのであればしたくない。マザーハウスの山口さんのようにはできないかもしれないが、協力してみたい」

 

「したいと思います。なぜなら、日本は今は先進国になったけれど、前(戦後)は発展途上国だったから、アメリカなどに助けてもらった。それで先進国になれたのだから、途上国を助けるべきだと思う。それを僕たちに照らし合わせてみると、1年生だった時には6年生にお世話になった。そして、僕たちが6年生になったらお世話をする。ならば、国際協力も同じだと思う。」

 

「国際協力をしたい。理由は、もし、自分がこのような地域に生まれて学校に行けなかったら助けてもらいたいから。現地の人と同じ目線で考えて、相手はどういう考えを持っているかと思うと、国際k領力をして少しでも力になってあげたい」

 

「国際協力をしたいと思う。なぜなら、今発展途上国の現状を知って、これを無視するわけにはいかないから。子供が働かされるのは日本ではあり得ない。他の貧しい国の方にも日本のように義務教育を導入して学校に行かせてあげたい。みんな同じように将来の夢を持っているのに、貧しい方はどんなに努力しても夢はかなわないなんて可哀想。それに、自分たちだけ余裕のある生活を送っていることを恥ずかしく思う。だから、みんなが自由に暮らせるように私は協力したい。昔日本が支援してもらった恩返しも含めて国際協力できたら良い」

 

「正直言ってわからない。けれど、将来絶対世界のためになる仕事に就きたいと思う。世界には今回勉強した人たちのように、どれだけ貧しくても一生懸命生きている人々がいる。逆に先進国のように毎日ダラダラ過ごしている人もいる。同じ地球人なのに差がある。これは良くないことだと私は思う。だから、世界のためになる仕事について、途上国の人たちに少しでも役に立てたらいいなと思う」

 

「私は思います。理由は2つあります。一つは日本も助けられていたから。日本も多くの国々に助けてもらった、それでいて助けないのはどうかと思う。2つ目は世界に生きている人だから。私の理想だが世界で支えあっていくことが大切だと思う。どこかで災害があれば助けるし、困っていたら助ける。それは人間として当たり前だと思う。また、もう支援は少しだけどしていると思う。それは途上国について知ったから。私の考えは知ることが一つ目の支援だ」

 

「私は将来国際協力をしたいと思う。といってもすぐにはではなく、ある程度自分がお金を稼ぎ、自分の行動にきちんと責任が取れるようになってからである。私がそう思った理由は、協力・助け合いが大切だと思うからである。自分がそういうことが少なこともあるが、協力がないと国が成り立たないわけだし、ここに住んでいる以上、協力するのは私の中では当たり前である。助け合いは困っている時に助け、それはいつか自分のためにもなると思う。人にいいことをすれば自分にも帰ってくるから協力したい」

 

「私はとてもしたい。フィリピンやいろんな子供達が働き、学校に行けないのを知って自分がこうやって学べるうれしさを知り、多くの人に、素敵でみんなのなりたい大人になって欲しいと思ったからだ。もちろん無理してやらなくていいと思うし、国が自立しなくてはならないのもわかっているが、少しでも助けてあげれば相手にとっても有効だし、それを見ると自分も嬉しくなる。同じ子供。同じ人間なのに、このような生活に差が出ているのを見ると、心が苦しくなり、助けなければなと思う。だから、私はしたい」

 

したいという意見でした。

もちろん、前回書いたように自分で判断することが大切ですから、したくないという意見もあります。40人のクラスですが11人がそう答えました。

 

「僕はあまり思わない。なぜなら心からやりたいと思わないと成功しないと思うからだ。授業を通して、途上国と日本はなくてはならない存在同士で、お互い助け合っていることを知った。でも、山口さんも田中さんも途上国を心から助けたいと思ってそれが伝わったから成功したのであって、行きたくないほとが無理やりやっても、山口さんのように現地の人を主体として協力できないと思う」

 

「私はあまり国際協力をしたいと思わない。なぜなら、国際協力をすると外国へ行かなくてはならないので、生活も違う、そして言語も違うのでそれに立ち向かえる志が私にはないので行けない。また、私はどうしても現地の人を好きになれないと思う。なぜなら、私は人見知りで、文化も言語も違う人を、遠くに感じてしまい距離を置いてしまう。そんなことをされたら相手も嫌だと思う。しかし、相手も生まれたくて途上国に生まれたわけでもない。だから、手を差し伸べてあげたい。どうすれば強い意志と距離の差を縮められることができるのか。中学校になっても考え続けていきたい」

 

よく考えた上での意見だなと感心します。

私は、困っている人を見て、なんとかしてあげたい、手を差し伸べたいという良心は誰もが持って欲しいと思います。

しかし、できること、自分のしたいことは人それぞれ。

自分のしたいことと国際協力が合致していれば良いと思いますし、そうでなければ、自分のできることをしていけばいいと思います。

事実を知って、良心に基づき、自分で決める。

関わる人が増えて行けば、未来の社会は、今より少しかもしれないのですが、多くにほとが幸せに暮らせる社会になるかもしれません。

田中正造も新平も、行基も、

そして、今を生きる畠山さんも三浦さんも、花岡さんも、雅子さんも

過去より1mmかもしれないけど、自分の幸せとみんなの幸せを前進させてきた人だと思います。

 

最後に、もう一つ。

 

「私は思います。私に国際協力なんてすごいことは絶対にできないと思っていたけれど、田中さんや樺さん、山口さんの話を知って、何もできないことはないと思った。ちょっとした特技を教えるだけで支援になる。すごいことだと思った。これなら私にもできる。と思った。なので国際協力をしたい」

 

できるかどうか、未来はわからないけど、希望を持って自分の人生を歩んで欲しいです。

私も今年44歳になります。折り返しを過ぎている気がします。

自分の一生と世の中のつながりを考えながらあと半分、生きていきたいです。

 

徒然

・岡田先生から昼ごろメールあり。体調を崩されて早退したそう。残念ながら明日は欠席しますとのことです。残念ですが、お休みになられて回復していただきたいです。お大事に。

・天気のいい一日。みんなで気持ちよく過ごした一日。来週も良い日が続くといいな。

 

🔻通勤途中の一枚

 

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273.地球のうらの友達も その10

第10時間目

 

ねらい

国際協力について、様々な方法があることを理解するとともに、自分はどのように関わるか判断する。

 

展開

1 自分がなるならJICAか、それともマザーハウスか考え、意見を述べる。

・山口さんは成功したけど、自分はうまくできるかわからない。

・山口さんの取り組みの方が、現地の人との信頼をむず部ことができる。

・0から作るから、信頼は強くなる。

・山口さんの取り組みで利益を得ることができる人は一部ではないか。JICA支援は多くの人にとって有効ではないか。

・JICAは国が背後にあるので、安定しているというか、リスクが少ないというか。

・JICAの方がやりやすさがある。

・JICAは自分が得意なことを生かしてできるから良いと思うんです。

 

2 マザーハウスで働く人のインタビューを読み、彼女たちが何を大切にしているのか考える。

・人生を豊かにするということを大切にしている。(多数)

・世界の人と繋がりたいと考えている。

 

3 国際協力はすべきなのか、自分の関わり方を決める。

・すべきことだと思う。でも、全員がしなくてはならないものではない。

・押し付けられてやるべきものではない。自分で決めるべき。

・国際協力をするというと偽善っぽい。自分で納得するからやるもの。

・自分のためにもなるということも大切。

 

私の振り返り

本時は単元、最後の時間の位置付け。(実は、まだ残ってしまった内容も一つあるが)

当初から目指していた「貢献ありき」という授業にはしたくないという考えは実現できていたのではないかと。

誰もが自分の人生では大切にすべきものがあり、それと社会への貢献がうまく組み合わさればいうことがない。

子供達は

「国際協力はするべきことだとおもうけど、絶対しなくてはならないことではない」「押し付けではダメ」

「必ずやるというのは偽善っぽい」

という発言にほくそ笑む。

国際協力の必要性への認識と、事後実現との兼ね合い。

そういうことを感じてくれていたのかなと思います。

アンケートやノートの記述をしっかり分析して授業の成果と課題を明らかにしたいと思います。それはまた後日。

 

今日の授業と子供達が書いていたものを走り読みした感じでは

私が、3年間貫いてきた、

アナザーストーリーによる多角的なものの見方と、

自治・自分という根底に潜ませてきた価値は

それなりに伝わっていったのかもしれないと、楽観視したい気分です。

 

あー。終えてしまったな。

今は、寂しさしか残らない。

授業をもうすることができないと思うポッカリ穴が空いたな。

次回はおそらく最後の授業。精一杯頑張ろうと心に決めて・・・。

 

 

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本時の資料

マザーハウス本店

広報担当

Hさん

2018年11月14日

 

マザーハウスで働く人は海外にどれくらいいるのですか?

現在海外で働くスタッフは、バングラディッシュ230人、ネパール180人、インドネシア7人、スリランカ30人、インド30人です。取り扱う製品も、バングラディッシュのジュートのバッグに始まり、ネパールの絹織物、インドネシアの金細工、スリランカの宝石などその土地の特産品を使った製品を送り出しています。

 

 現地の方の給料は、スキルのよって給料は違うのですが、その国でもらえる1.2倍程度支払っています。少し少ない気もしますか?でも、多すぎたらどうなるかも考えてみないといけません。さて、途上国では、給料が支払われないこと、遅れることが多いのですが、マザーハウスは決められて日に支払っています。期限を守ることで、働く人の生活が助かっていると思います。また、ビジネスでは期限を守るということの大切さをつたえることにもなります。また、賃金の一部を社内で積み立てています。積み立てたお金は、会社を辞める時にまとまったお金として渡しています。マザーハウスを辞めても新しい仕事を始めやすくしています。これも、貯蓄の大切さを理解してもらうことに貢献していると思います。

 

 また、生活するためにお金が大切なのは当然ですが、マザーハウスはそれだけを大切にした会社ではありません。マザーハウスでは、人間として楽しく仕事ができることを大切にしています。

途上国では、先進国から仕事をもらう工場が多くを占めています。先進国から請け負う仕事は、安い賃金でたくさん作ることが求められています。先進国の下請け工場のような感じです。皆さんの身近にある製品は、途上国の生産品が多いと思います。それは、安い賃金で大量に生産できるから途上国に工場を作って、途上国の人が一生懸命作っているのです。黙々と同じ作業を続けて働きます。そして、賃金はとても安い。しかし、マザーハウスでは、一つのバッグを一人の職人が作っていきます。それは、最初から最後まで作ることで、製品を作る喜びと責任を持つためです。マザーハウスでは販売した製品で壊れてしまった場合には、持ってきてくださったら、必ず直しておかえしします。戻ってきたバッグのこわれたところはを作った人におしえてあげます。すると、こんなに使ってくれたんだとか、ここをこうしたほうがよかったなと振り返ることができます。大量生産にはない喜びと責任を関します。途上国の人に、働くことの責任や向上心を持つことの大切さを伝えることにも貢献していると思います。ですから、マザーハウスで働く人は、都合などで一度辞めた人もまた戻ってきてくれることが多いのです。

 

〇Hさんはどうしてマザーハウスに勤めているのですか?

働きがいを大切にしているのはバングラだけでなく、私たち日本の社員も同じです。私はイタリアにホームスティして世界の人々とつながる喜びを感じました。また、広告代理店のような宣伝の仕事にも興味がありました。私は、その両方を満たせるマザーハウスの一員になることができてよかったと思います。

私の他にも、マザーハウスで働く人は途上国への関心があって就職した人は多いと思います。しかし、それと同じくらい、自分の人生を豊かにすることも大切にしています。その両方をかなえてくれる場所がマザーハウスで働くということなのです。

マザーハウスの商品は、山口が申していますように、かわいそうだから買ってもらうのではなく、製品が良いから買ってもらうことに努めています。そして、その商品は7割が物の価値、残りの3割は商品の持つストーリーだと考えています。途上国との仲間で作った価値のある製品をこれからも作っていきたいと考えています。

 

 

徒然

・今日は、卒業式につける子供達全員分のコサージュを頼みにいったのですが、量が多すぎて引き受けてくれにくく苦戦。引き受けてくれた花屋さんのご主人は、江戸弁が素敵。落語に出てくるような人。義理と人情という感じ。こういう人惹かれるなあ。

・その後、駅前の札幌軒で食事。ブーブー丼という、肉炒めとチャシュー半々のどんぶり。美味しかった。それから10時過ぎまで仕事して、連日だからもう限界だと退勤。Y先輩を社会科キャラバン号で宿泊場所までお送りしてから帰宅。それからバナナ食べてしまうやばい私。もう満腹中枢がおかしくなってるな。

 

272.地球のうらの友達も その⑨

第9時 

●ねらい

書き直しをお願いした山口さんの考えを知ることで、山口さんの取り組みの意味を考え、国際協力のあり方を再考する。

 

●展開

 

1、どうして山口さんはメディアに取り上げられたのに書き直しをお願いしたのか意見を述べあう。

 

・支援ではなくパートナーと考えているから。

・自分一人で商品を作ったのではないから。

・支援というと誤解が出てくる。

・支援というよりビジネス。

 

2 山口さんの考えを知る。

・ボランティアではない。

・かわいそうでもない。

・商品が良いから買ってもらう。

・対等な関係。

 

3 山口さんのしていることはなんだろうか。

・商売をしている。

・途上国を助けているけど、自分も儲けている。

・だから、支援とは少し違う。

・でも、支援nにも似ている。

 

4 時事への見通しを持つ

 

「山口さんのしていることは、支援なのか、支援ではないのか」

 

 

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本時の資料

 

山口絵理子のストーリー その③

 

私は記者さんに「あくまでビジネスとしてやることがマザーハウスの意義なんです」

と伝えた。

すると、記者さんは

「みんなが自分を応援しているなんて、勘違いするな!」といった。

大きな媒体だったが、真実とは違うことを伝えられるのであれば、記事を辞退することにした。

 

しかし、その後も

「バッグやなんて、絶対成功しないよ。慶応に入ったのにねえ」

「君、ビジネスの子と全然わかっていないねえ。そんなんでやっていこうと思っているの?このバッグ欲しいと思う?」

バングラディッシュの写真を使って善意に訴えながら、自分はビジネスでお金儲けをするなんておかしい」

「今の状態を見るとビジネスになり切れていないね。白紙に戻すことも選択の一つだ」

と言われてきた。

 私ははっとした。

今まで走り続けてきたから前進していると思ったけど、応援してくれる人が増えても、売り上げは伸びていかない。

 メディアでの取り上げ方も、商品ではなく、私個人に対するものだった。

 そして、バッグを買ってくださった方からの注文メールを読むと「貧しい人っ体のために何かしたいから」「国際協力したいから」という内容が多く、バッグが欲しくて買ってくれるお客様はわずかだった。

 お客様の「かわいそう」という気持ちに訴えてマーケティングしている。フェアトレードが嫌いだと言いつつ、自分もそんな気持ちに甘えていたのかもしれないという事実が、恥ずかしくて、悔しくてたまらなかった。

 

 

 

●私の振り返り

子供達の意見は素晴らしく、山口さんの書き直しの意図を捉えていたと思う。

板書の赤字は、子供たとがひねり出したものですから、山口さんの取り組みの価値を十分考えていますし、それが、国際協力にもなっていることが十分理解できていると思います。山口さんにとって、バングラの方は支援する人ではなく、ビジネスパートナーなんですね。

単元を開発した意図である、「価値ありき」「支援ありき」ではない授業になっていると思いました。「価値に気づいて、納得した人が支援をする。」また、「支援にもいろいろな形がある」「自分の満足や利益にもつながる方法の一つ。」という点にに付けていると思いました。

そろそろ最終回。寂しいなあ。

 

徒然

・修学旅行あるグループの子供達もいただいた箸です。お礼ですって。限られたお小遣いから。ありがたいことです。また、もう別のグループから、紙すき体験で作った紙でお手紙をいただきました。嬉しいですね。

本当にありがとうございます。

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・いちごって、設備を整えればどこでも栽培できるのかな。昨日家族で行ってみて思ったことです。その土地でしかできない作物ってあるけど、その逆なのかな。少し興味が出てきた。

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271.社会参画学習会

3月9日(土)に4回目の「社会参画学習会」を開きます。

 

内容は

①15:00から 

報告者 中谷佳子先生(浦安市立美浜北小学校)

森分先生の「社会認識」「市民的資質」の構造図について
森分孝治「市民的資質育成における社会科教育~合理的意思決定~」(『社会系教科教育学研究』第13号 2001)
片上宗二「子どもの社会認識とその発達」(『茨城大学教育研究所紀要』NO11 1979)

 

②15:30から 

報告者 岡田泰孝先生(お茶の水女子大学附属小学校

問題への切実性を表象する「自分事」と「当事者性」という表現の妥当性を検討する

 

③16:00から 

報告者 柳圭一先生 (浦安市立日の出小学校)

島根大学の加藤寿朗先生児童の社会認識の発達を規定する要因に関する調査的研究」を読む。

 

④16:30から 

報告者 粕谷昌良

「地球のうらの友達も  JICAのストーリーとマザーハウスのアナザーストーリー」

教材開発と実践報告。社会参画につながる実践としての分析。

 

です。

その後懇親会です。

 

今回は、内容盛りたくさんで楽しみです。

毎回刺激をもらう会です。

よろしかったら一緒に勉強しませんか❓

参加ご希望の方は連絡いただければと思います。

会の運営上、事前に何名が参加されるのか把握したいと思いますので、

当日参加は受け付けてございません。

ご理解いただければと思います。

 

徒然

昨日は老舗居酒屋神田みますやで社会科談議を。

楽しく過ごしましたが、少し飲みすぎたので、朝は7:30起きとスロースタートになってしまったな。最近お酒が弱くなった気が。歳かな。

 

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270.今日の授業  思い出の授業を一工夫

今日は、3年生の授業で

「残したいもの 伝えたいこと 〜23区に海水浴場を取り戻せ〜」を行いました。

これは、4年前に私が初めてつくばに赴任した年に開発した単元です。

お祭りなどの地域の行事を題材として行う単元ですが、

4年までに、学習指導要領を読んだ上で、

また、新聞の記事に「50年ぶりに海水浴場復活」という記事を見て、

これだと思い、取材をして作った単元です。

 

葛西の漁師の家庭に生まれた関口さんとふるさと東京を考える実行委員会の皆さんが、幼い頃に過ごした葛西の海を取り戻そうと、

埋め立てられた葛西の海に作られた人口の砂浜、葛西海浜公園に海水浴場を復活支える物語です。

30年の活動の成果によって、現在は条件付きで海水浴が認められるまでになりました。

最初は、関口さんたちの活動を追って、教材化をしようと考えて取材を重ねていたのですが、埋め立て側のことも考えないといけないなと思い、

都庁の港湾局への取材も並行して行いました。

そして、都庁に通う日々に。

ついに、当時の港湾局長だった奥村さんの書いた文章を見つけることができ、

都民の幸せや用地の問題を解決しなければならなかった港湾局長の立場についても考える単元が出来上がりました。

疲労困憊になり、入院に追い込まれた痛い経験付きでしたが)

アナザーストーリーの授業の始まりとも言える思い出のある単元です。

 

それから毎年3年生ではこの授業を行なっているのですが、

単元の終末で「埋め立ての賛否」を考える場面では、関口さんの立場に立って考える児童と、奥村さんの立場で考える児童で、意見が続出します。盛り上がると言って良いと思います。

今日は、その場面でした。

 

ただし、前から書いていますように、賛否を問うことは、それが目的ではなく、あくまで手段です。

本当の目的は、みんなが幸せになるためにどうしたらいのかを考えていく事です。

そして、関口さんは環境や故郷を大切にし、奥村さんは経済成長や都全体を考えていることに気づいていきます。また、多くの人の利益と一人一人の持つ人権についても考えることができます。

 

それは、わたしの教材にいつでも潜ませていることで、まとめたりはしません。

4年生で行う水道も、ゴミも、後藤新平も、檜原村も、

5年生の三浦さん、畠山さん、田中正造

6年生の大仏も、ふるさと納税も、そして今行っている国際協力も。

根底には、ある価値を存在を潜ませています。

それを学習していくうちに、

社会を形成するために、必要な価値の存在に気づいていくという工夫です。

だんだん、「〇〇の時も、そうだった」という発言も出てきます。

 

さて、今年も変化を加えてより良い授業を目指しています。

今年は、

子供達にたくさん意見を言ってもらった後で、

立場を変えて、友達の発言で大切だと思ったことを一つ選んでもらいました。

すると「〇〇は、すごく納得させられた」というように、友達の意見を認めることができました。

それを赤で囲んで行きました。

また、そのことから、関口さんの立場と奥村さんの立場の違いにも気づいていけました。

 

今回取り入れた工夫は私の出場を減らし、子供の出場を増やすという意味からも

有効だったなあと思いました。

日々の工夫を重ねていきたいです。また、継続取材もしていきたいです。

 

 

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徒然

・今日は、少し早く帰宅したのですが、食事の後、うとうとしてしまい、慌てて起きて、これを書く。時間を無駄にしたのか。いや、疲れていたから回復には仕方がないのか。気分的には、前者と捉えてしまい、自分が嫌になる。

・食べ過ぎ継続。相当やばいな。

269.地球のうらの友達も その⑧

第8時

ねらい

 ・山口さんの取組と決断から、国際協力について自分の考えを再構成しようとする。

 

展開

1.学習問題を作る。

○前時の学習を振り返る。

・本当に支援が届いているのかバングラディッシュに確かめに行った山口さんの話。

・挫折のような気持を味わった。

山口さんがバングラディッシュに残った?帰国した?

 

2.自分の考えを述べる。

・よそ者と感じてしまった。

・田中さんや蒲さんは対等な付き合いをしていた。

・山口さんも何かしようと思っていったけど、それがつらくなる原因になっているのでは。

対等・同じ目線、ともに歩むという視点気づけば?

・対等とか、同じ目線とか、そういうことに気づいていけるんじゃないかな。

 

〇山口さんがどうして、ジュートを選んだのか考えさせる。また、実際にジュートに触れてもらい、それが困難な道であることも予想させる。

 ○山口さんの考える国際協力を知り、国際協力を再考する。

3.苦労の末、ハンド度バッグを作り上げた山口さんの取組を知る。

〇資料を読んで、山口さんの考え方を理解する。

発展途上国だから、という製品は作りたくないんだ。

フェアトレードのいう意味は・・・。

・希望を持った。

〇ジュートをさわってみる。そして、完成させた製品を見る。

・ごわごわの製品が変わった。

・相当苦労したと思う。

 

4.メディアに取り上げられた山口さん。

○ようやく、日本で商品を販売でき、メディアに取り上げられたことを知る。

・全く納得していない。

・伝えてほしかったことではない。

どうして、山口さんは書き直しをお願いしたのか?

 

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私の振り返り

1時間の流れは、前の時間と同じにしました。

子供達に意見を言ってもらい、私はひたすら板書をします。

意見が出終わったところで、子供達に、板書の記述の中から大切だと思ったことに赤線を引いてもらう。そして、赤で、本時の要点をまとめていきます。

山口さんがバングラディッシュに残ったり、去ったりするのを決めるのではなく、

残るのならその理由、残らないのならその理由を言い合う中で、

JICA支援で学んだような、信頼関係が欠かせないことに気づいていけたらと思いました。

それは、前時の最後に感じた「よそ者」では成り立たないということから、

山口さんが、バングラディッシュで始めたバッグ作りの意味と意義を追求していきたいからです。

 

さて、そのほか、ジュードのままでは180円、バッグにすると20000円という実物を見せることで、現地の素材を使いながらも、それを掘り起こすことで、利益が上がる事などを学んでいきます。それが、ビジネスとして山口さんもバングラの方も共に歩めることになるのです。

 

さて、苦労の末、バングラ徳さんのジュードからバッグを作り上げた山口さん。

せっかくメディアの取り上げられたのに、書き直しをお願いします。

どうしてなのか❓それを事実追求していきます。

それが、JICAとも違う、山口さんの取り組みなのです。

 

資料

山口絵理子のストーリー その②

 

「本当に日本とつながっているのかなあ」

毎晩どうやって生きていけばいいか、大学院を卒業したらどうしようか悩んでいた。

この国に自分の居場所がないと思い、日本に帰り普通に生活しようと思った。

適当にウェブサイトで就職先を当たり、新規採用のページをクリックして応募した。翌年の3月には一時帰国し、就職面接意を受け、ある会社から内定をもらった。うれしかった。しかし、それよりも日本の豊かさや平和な風景に、自分が違和感を抱いていることに気がついた。

(本当にこれが私のしたかった選択なのか・・・)

自分でも答えられなかった。モヤモヤしながら時間は過ぎていった。

 

バングラディッシュに戻ると、インターンで採用された三井物産の所長さんに

「今日、中小企業フェスティバルがあるから、君、そこへ行って新しい商材を見つけてきなさい」

「はい!」

私は張り切ってデジタルカメラを持って会場に向かったが、着くと会場は何とも小さく、来客者もいない展示室でがっかりした。

(なーんだ)

とことこ一周して、最後のブースに来た。そのとき目に付いたボロボロのバッグがあった。

(ん?ジュート?)

バッグのラベルには「JUTE」と書いてあった。

(ジュートって何だろう?)

早速事務所にインターネットで調べてみる。

なんとバングラが世界の輸出量の90%を占める天然繊維であることが分かった。さらに、光合成で綿の5から6倍の二酸化炭素を吸収し、廃棄しても土にかえるなど、非常に環境にやさしい素材でる。

もともとコーヒー豆を入れる袋などに使用されていた。

「これだ!」と思った。

 

東京の友人たちに、バングラディッシュ産のジュートバッグに商機があるか、メールで聞いてみた。

バングラディッシュってどこにあるの?」

「その国に全く興味はないよね」

「社会の為とか、貧しい人の為とかだけでは、商品は売れないんじゃない」

「品質はそもそも大丈夫なの?」

「日本での販売実績はなく、時期尚早」

そんなメールが送られてきた。

 

正直悔しいと思ったけど、工場を探してサンプルを作ることにした。

いわゆるフェアートレードと呼ばれる商品は、品質が良くなくても、かわいそうだからという気持ちで消費者に買われ、結果、満足には程遠い商品は、使われずにタンスにしまわれてしまう。次には買ってもらえない。

わたしは、それに疑問を感じていた。そして、いま求められているもの、私が挑戦すべきことは、単純に「かわいい!欲しい!」と心から思えるものを、バングラディッシュから発信することではないかと思った。

 今の、バングラディッシュの生産者は、先進国から安い労働力として雇われ、それをこなすだけだ。うつむきながらミシンを縫うのをやめ、「誇りとプライド」を持ってものづくりに当たる。そうして、できた新商品を、先進国のお客様は使い、満足する。

発展途上国のブランド」を作る。

まさに夢物語だった。

 

徒然

今日は体調も戻ってきて一安心。しかしやること多くて、現在もPCに向かっている。

仕方ないですね。やりたい仕事なので。頑張ろうと思います。

 

🔽取材時に、JICAのカフェで食べたカレー。日替わりか週替わりかで、いろいろな国の料理が提供されているらしい。このカレーはどういう由来だったか詳しくは忘れてしまった。とほほ。

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