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粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

12.「さいち」と東京のスーパーはどっちがいいの?「比べる」ことの大切さ

スーパーの学習もいよいよ締めくくりです。

宮城県のスーパー「さいち」の人気を突き止めた子供たち。

しかし、このまま「さいちすごい」で終わりにするのもどうなのでしょうか?

子供たちは、「さいち」を学んできたので思い入れも強いのですが、すべてのスーパーが「さいち」のようでも困ると思います。子供たちの身近にあるスーパーのほうが優れている点もあると思います。

そこで、最後は自分がお客さんだったら、「さいち」と「見学に行ったスーパー」のどちらで買いたいのかを話し合うことにしました。

自分がお客になると子供たちは、いろいろな面から比べていきました。

ほぼ半数ずつがそれぞれを支持する結果になりました。

話し合いは、「東京のスーパーの便利さ」と「さいちの信頼感」が焦点になっていきました。

対照的といってよい2つのスーパーを比べることで、さいちの良さに気づくだけでなく、身近なスーパーの工夫のすごさにも気づいていきました。

 

社会科で扱う教材は、自分が見て回れる地域から始まり、市から県、国そして世界と同心円シークエンスに広がっていくことを基本にしています。3年生のお店の学習でも

基本的に見学できるスーパーを教材とします。しかし、子供たちにとって「比べる」ことも有効な学習手段です。あまり差のない2つのお店を比べるより、「さいち」のように「お客のため」という個性の際立ったお店と比べることで、身近なお店の工夫もまた生きてくるのだと思います。

このように、3年生の学習では子供の「調べられる地域」の学習を大切にし、実感的な理解や調査能力を高めながらも、他地域の事例を取り上げることもまた有効だと感じます。

 

子供の感想

・一人一人の意見を持てばいいと思う。選ぶのは自由。いろいろ行ってみる。きめない。きめてもまた自分に合うお店ができるかもしれない。と思った。だから「絶対○○」っていうのはまちがっていると思う。お店には個性があってよいと思う。これが私の意見です。
・私だったら、添加物0で、便利で、家の近くのスーパーを探したいです。もし見つからなかったら、とにかく添加物0を優先したいと思います。私はさいちよりなので、瑠璃ちゃんや吉村さんの意見に賛成です。私は東京のスーパーは、お金のためだと思います。さいちは人のために思いを大切に使っているところが心に残りました。さいちは添加物0と心から人のため、社会のためにやっている。東京は便利でサービスも盛りたくさんだけど、どうしても、お金のためというのが気になってしまう。
・さいちには信頼があり、東京には便利と工夫がある。両方を合わせると結構完璧なスーパーだと思う。でも、私はさいちがいいです。どうしてかというと①競争をしない。②お客に無駄遣いをさせない。などです。東京とさいちは真反対だけど、どちらもいところがありあわせたらいい。
・東京やさいちのように店長同士で違う考えの人がいるから、試食で買わされる東京のお店の様なお店では、自分の意志を持つし、さいちのように近所優先のような少し何かが少ないところでは、良いところを利用しようと買い物をするというように、自分でそのお店に合った買い物をするのがよいと思いました。最初はさいちが絶対によいと思っていたけど、みんなのいろいろな意見を聞いていたら、さいちの悪いところや東京のスーパーの良いところもわかってきた。とても楽しかったです。でも、やっぱり、「人のため、社会のため」という考え方がよいと思いました。
・私は真ん中だけど、ちょっとさいちよりです。さいちは人のことをよく考えていてそれに秋保の人たちに恩返しをしたいと思っている。行動だけでなく、気持ちでも思っているからいい。でも、さいちもお店を広くしたりベビーカーも通れるようにしたらいい。
・東京は無駄遣いもさせるけど、さいちはサービスをさせる。世の中、さいちだけではダメ。東京のスーパーだけでもダメ。さいちは信頼。東京は便利。どっちも努力している。どちらもいいところもある。試食は、必ず買わせるわけではないけど、ぼくはいらないと思う。お客として買い物をする場合、自分の考えを持てばいい買い物ができると思う。そういうことがわかった。
・さいちは「人のため。社会のため」なので、ぼくはさいちです。
・さいちも、東京みたいにたくさんの商品を置いてもいいんじゃないか。東京はさいちみたいに「人のため、社会のため。」を守っていけば、さいちみたいにできるんではないか。ライバルとの競争ばかりしないで。
・東京もさいちもどちらもいいと思う。東京は便利で、さいちには信頼がある。東京だけ、さいちだけがいいのではない。信頼があり、便利なスーパーが理想のスーパーかな。東京と田舎はやり方が違う。人の多さが違うから。都会はライバル店が多く大変だ。でも、人のため、社会のために頑張るといいと思う。
・さいちがいい。本物を作り上げているから。さいちがなぜ一つしか店を出さないか。やはり、本物の店と料理をお客さんに頂いてもらいたいからだ。
・僕は、買うときに、新鮮で、自分が必要な物を選ぶようにしたい。なぜなら、本当に必要な物を買わないと、諺にある「安物買いの、銭失い」になってしまうから。