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粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

40. 2月の筑波の公開研究会は「2つの単元」を行う予定です。

私は社会的なものの「見方・考え方」を発揮した授業は、「見えないものが見えるものにする」授業のことだと考える。日ごろ見慣れた事象でも、授業を通してその裏には様々な工夫や願いが込められていることが分ってくる。私は社会的なものの「見方・考え方」を発揮した授業は、「見えないものが見えるものにする」授業のことだと考える。日ごろ見慣れた事象でも、授業を通してその裏には様々な工夫や願いが込められていることが分ってくる。

2月9日(木)10日(金)の2日間、筑波大学附属小学校で学習公開・初等教育研究会が開かれます。毎年数千人の参観者の方がお見えになり、大変盛り上がります。

私も、赴任した昨年は訳も分からず、とにかく無我夢中で授業づくりに取り組みました。今年もよい授業をするために、努力を惜しまず取り組もうと思います。

授業づくりの努力とは何でしょうか?単元の構成を考えたり、子供たちの授業スキルを高めたり、教材開発をしたりと、たくさんあると思います。

しかし、私の中で、最初の一歩は「教材研究」です。

社会事象を子供たちとともに学んでいくのに、その社会事象を取材して、研究して、子供たちにとって有意義な学習になるようにするのが教材研究です。

有意義というのも難しいです。盛り上がればいい。事実をじっくり見つめてほしい。自分の意見を持ってほしいなど、いろいろありますが、私は子供たちが「将来、社会に出たときに役に立つ」ということです。大人になって社会に関わるとき、そのアプローチはいろいろでしょう。だから、様々な事象とその裏にある人の生き方を一緒に考えていきたいと思います。

社会の事象の裏には、必ずそれを創ったり、起こしたりした人の願いや思いがあります。社会は無機的ではないのです。事象の裏にある人の願いや思いに気づいたときに、子供たちはその事象を見つめる目が変わると思います。人形焼の裏にある藤井さん、東京ばな奈の裏にある武田さん。水道水の裏にいる水源林ボランティアの皆さん。

それを知ると、世の中捨てたもんじゃないなと思います。むしろ、その仕事や活動の素晴らしさに感銘を覚えます。身近な大人ていいところもあるな。ああなりたいとか。

そういうことの積み重ねが、子供たちが将来社会に出て、希望をもって働いたり、活動したりする原動力やきっかけになると考えています。

そういうことを学んだ子供たちは、単純につまらないからとかうまくいかないからという理由で挫折しないと思います。社会の授業で出会った人は、苦労や失敗を乗り越えて、それでも、一貫して自分の正しいと思った道を貫いてきたのですから。今回の授業もそういう思いで作ります。

1日目は「後藤新平」です。

新平については、2011年の東日本大震災以降注目が集まり、昨年は小池知事が所信表明でも引用するなど、復興という未来を見据えた考えの持ち主として紹介されています。私は性格上、どうしても人の解釈については疑問に思うたちです。自分で調べて、自分なりに新平とはこういう人間だとつかまえなければ、納得できないのです。とにかく調べるために、新平の本を12冊買って読みました。なんとなく新平のものの考え方が分かってきた気がしました。しかし、子どもたちと学習するのには、私の解釈や教材配列では独りよがりになるので、専門家に意見を聞きに行きます。

岩手県水沢が新平の故郷です。そこの後藤新平記念館があります。そこに行きました。寒い雨の日でした。学芸員の中村淑子さんはとても丁寧で、専門家としての知識を発揮して私の取材に付き合っていただきました。そこで、自分の新平への解釈に無理はないと感じ、授業を構成することにいしました。

構成には千葉大学教授の戸田善行先生に相談し、筑波大学附属小学校のそばにある播磨坂からスタートし、最後にその在り方に戻る構成にしました。

いつも私の授業づくりには多くの専門家、見識のある方の善意あふれる協力があります。この場を借りてお礼いたします。

子供たちと、新平の学習を進めるのが楽しみです。

2日目は…内緒です。

しかし、新平が歴史的なものの見方なので、その続きではなく、地理的なものの見方を考えていきたいと思い授業を作っています。4年生の名で特徴ある地域のくらしです。

こちらも、現地での取材を重ね、子供たちと学習するのが楽しみです。

 

社会授業はどうしても作るのに時間がかかります。自分たちで社会の事象の裏にあるこの調べ上げ、そして、調べた一つの物語があったとすれば、立場が分かればもう一つも物語があり、それを調べて、どうしたらいいのか判断していく。どうしても時間がかかります。ストーリーとアナザーストーリーの授業をこれからも行っていきたいです。

2月の研究会も気合を入れて頑張ります。

ただ、昨年は取材に明け暮れすぎて、体調を崩し、授業後入院を余儀なくされたけど、

今年は体調にも気をつかいます。