粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

101.「福島のおコメは安全です。胸を張って言えるけど、食べてくれなくてもいいんです」 その⑭

日本橋ふくしま館へ

 

お手伝いをして、お金を貯めた子供たちは、グループで日本橋の福島アンテナショップへ行きました。

その日は、桃の初売りということで試食もしていました。

しかし、子供たちのねらいは「天のつぶ」でした。

あっという間に2キロのおコメは売り切れてしまいました。

(事前にあいさつに入っておいたけど、おコメを多く用意しておいて言わなかったのは失敗。でも、子供たちがおコメを一番買いたいと思うとは少し予想外。うれしい予想外ですけど)

 

子供たちは、自分がお手伝いをしてためたお金なので、少し使いたくないという気持ちもあったようです。それくらい一生懸命お手伝いをしたんですね。ただおうちの人にもらうだけではこういう気持ちにならないでしょう。こういう貴重な体験を積み重ねて子供たちの心は耕され、弱い人の気持ちが分かるようになったり、人のために行動できるようになるのだと思います。

「成功する人間は、いつも人を助ける機会を探している。

 成功しない人間は、「それは私にどんな得があるのかね」と尋ねる」

というアメリカのスピーカー、コンサルタントのブライアン・トレーシー言葉がありますが、人のことを考えられる人は人の輪を作ることができるでしょう。そうでない人は結局は孤立してしまう。豊かさとは?成功とは?そして、自分を高めるとはどんなことなのか、改めて問うてみるといいでしょう。

 

さて、話が脱線しましたが、子供たちは、自分の力で得たお金で支援をします。桃を売っている方やレジの方から「ありがとうね」と何度も声をかけられる。その時の子供のうれしそうな表情がいいものです。直接体験の良さです。そういう善意のやり取りで、心が耕され、思考も深くなっていくことでしょう。

この様にして、風評被害に挑んだ「福島のおコメは安全です。胸を張って言えるけど、食べてくれなくてもいいんです」の単元は幕を閉じました。

しかし、子供たちの心の中で追究は続いていくことでしょう。福島という文字や風評被害放射線という文字を目にするたびに立ち止まり、考えていくのではないでしょうか。(おしまい)

 

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感想

日本橋福島県のアンテナショップにいった。復興支援のために買い物をしたのだ。なぜなら私は授業で学ぶまで福島県が安全で安心な農業に努力していると知らなかったため、何となく避けていたが、学んだ今は、福島にはどんな素敵なものがあるか知りたくなった。

 実際に行ってみると農作物や陶器が置いてあった。農作物の中にはおコメもあった。その一袋一袋に検査済とか、安全と書かれていて、本当に努力している。これが安心・安全につながっている。私も学ぶまで知らなかったので、もっと多くの人に知ってもらいたい。お店の人は明るく福島の前向きな姿を見ることがで来てとてもうれしかった。昼食をそこで食べたが御飯がついていた。予算不足でおコメを変えなかった私だが食べることができて幸せでした。なんとなく避けていた私が食べたいと思うようになり、そして実際に味わえるアンテナショップは素敵な場所で、福島県に行ってみたくなった。

 

・私は授業が始まったころは「食べない」にしていました。理由は不安があったからです。それが少し実食べたいに変わりました。今回アンテナショップに行ったことによって、もっと福島を身近に感じることができました。それは実際に味わったからです。試食によって「おいしい」が分かり、深く安心できたのです。そこで、コシヒカリを買いました。重かったけどうれしかったです。味は他のおコメと変わらずおいしかったです。電車に乗って、yちゃんとパンフレットを見ていました。するとÝちゃんが「ファンクラブに入ろうかな?」と言いました。最初は笑っちゃったけど、あとから考えるといいかもと思いました。

 

・今回言って感じたことは、お客が案外多かったことです。お店の人は一生懸命作った、おいしいものを自信をもって提供しているんだなと思った。お手伝いでためた1980円。このお金で天のつぶを買うと決めていたので、初めて行った八重洲で迷わず買った。お店に亡くなればまた注文されて少しだけ農家に方のためになると思う。そして、私たちが広めたら安心が広がると思う。いただいた「福島民報」に全量検査の在り方協議と書かれていた。この検査には年間60億円かかる上、検査の手間も大きく農家の負担が大きい。また、検査自体が風評を助長しているのではという意見から、協議が始まると書いてあったが、今のところ検査希望は73.1%となっている。その73.1%は安全だと知らず安心とは思えていない私たちの心ではないかと感じました。私に今できることは、福島のおコメを買って心からおいしいということです。いずれ、がんばっている人たちの笑顔が続くことです。

 

・福島館に入って最初に目に入ってきたのは、桃だった。お店の人に試食させてもらいうととても甘かった。買っていこうと思って値段を見ると、2個で400円だった。私の町のスーパーでは1250円から300円するそうです。つまり福島の桃も安いということです。天の津美も桃も安い値がついてしまう。味はおいしいのに。安い値がつくのはやはり風評被害からだろうか。福島のことを疑う人もいる。私もその一人だったが、天のつぶを食べたいと思うようになり、食べてとてもおいしいと感じた。だからもっとたくさんの人に子のおいしさを伝えたい。そうすれば風評被害も減らせる。これからは、わたつぃたちのできることなら何でもして、たくさんに人に天のつぶを知ってもらいたい。

 

・私が一番驚いたことは「がんばれ福島」というようなポスターが私の見た限りはなかったということだ。なぜなら普通、自らの県を応援するだろう。でもそういうポスターは張らないという理由もわかってくる。「被災してかわいそう。たくさん買ってあげよう」と思ってほしくないのではないか。福島館の人は「これおいしそう。買おう」という気持ちで買ってほしいのだ。

 

・福島館の中に入ったら、すぐに桃の試食をさせてくれた。食べたら口の中に桃の甘みが広がり、桃を買いたくなって買った。買ったものを入れた福島のパンフレットに、ファンクラブ会員募集中と書いてあった。このファンクラブは福島館のイベント情報など最新ユースを月2回程度配信してもらえるファンクラブだ。お母さんと相談してファンクラブに入ることにした。その情報をあてにして、お父さんの仕事が帰りや保護者会の帰りなどに買ってもらおうと思った。お店のおばさんが「若いお客さんは久しぶりだね。うれしいよ」と言っていた。眞粟のお客さんを見ると確かに高齢の人が多かった。これから長く生きていく人たちに福島を応援してもらうことが復興につながる。若者のファンを増やしていくことが大切だ。

 

・今日僕たちは福島復興支援のために福島のアンテナショップに行った。僕は母から福島にはたくさんおいしいものがあるよと聞いていました。実際に行ってみると、震災後とは思えないほど元気な雰囲気でした。お店は広く、母の言う通り、おいしそうなものがあって、何よりみんな笑顔でした。お店に入ると桃の試食を進められて、食べてみるとみずみずしくておいしかったです。全然心配などという気持ちにはなりませんでした。他にも「ママ度折る」「金山納豆」「ずんだもち」「豆大福」を買いました。どれもこれもおいしそうで、なぜこれを安全だと思えないのだろうと思いました。福島のものは安全でそれをPRもしている。けれどもそれを知らない人も多い。ただ、それだけのことなのだと思う。百聞は一見に如かずだと身にしみた。