粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

109.沖縄取材で発見! その② 沖縄の宝「サトウキビ」

沖縄に行くと、ところどころにサトウキビが植えられています。

サトウキビは3mにもなろうかという大きな植物で、竹のような節がありますが、

中は糖分を含んだ髄が詰まっています。

 

「その①」でも示したように、歴史的に水不足に悩まされてきた沖縄にとって、

多量の水を必要としないサトウキビは長い間、主要農作物であり続けています。

しかし、世界の生産量は、ブラジルが1位の420000000トン余り(2005)のくらべて、日本は1108000トンでしかありません。(6割強が沖縄)

そのため、輸入が多くなり、サトウキビの価格は高いとは言えません。

 

それでも、台風や水不足に強く、設備投資の少ないサトウキビは、現在でも沖縄で広く栽培されています。

 

ところで、収穫した後のサトウキビはどのように砂糖になるのでしょうか。

簡単に書くと

サトウキビ→搾汁→遠心分離(ここまでは沖縄)→精糖作業(本土・メーカー)

となります。当分の多い汁を遠心分離器にかけて、黒っぽい原料糖を作ります。此処までは沖縄で行い、この後白い砂糖にするには本土のメーカーの高価な設備で行います。

 

一方で「沖縄の黒砂糖」のようなものは、搾汁を乾燥させたものなので、糖分以外の成分がたくさん含まれています。

 

こう考えると、黒砂糖と白砂糖は全くの別物です。

黒砂糖には原料個性があるでしょうが、白砂糖にしてしまえば、沖縄産だろうが、輸入ものだろうが全く変わらないと思います。

丁度、塩も同じだなと思いました。たばこ産業の塩ならどこでも同じ、海水の個性は問われない。

 

その産地のサトウキビ(糖度の高い低いはあっても)でも同じ白砂糖になってしまうのだから、価格は輸入に対抗しなければならず低くなってしまいますね。

しかし、個性を出そうとして黒砂糖にすると、用途は限られて大量には売れません。

難しところですね。

 

この様に価格面での厳しさからか、

実は沖縄本島に製糖(精糖ではない)工場(原料糖を作る工場)は、1つしかありません。本当全部のサトウキビを一手に引き受けているというのです。

その工場はとても巨大で、食品工場というイメージはありません。しかも、9月からの4か月間の収穫では24hノンストップで動くそうです。そして、のこりの8か月間はそのための準備と整備だそうです。なんとも豪快な・・・。

サトウキビ工場を見学して、外国との競争は厳しいのだろうなと感じました。また、同時に、しっかりと沖縄農業を支えているというたくましさも感じました。

 

今回のサトウキビ取材を通して、サトウキビがずっと沖縄を下支えしてきたことが分かりました。前回の地下ダムによる商品作物への転化が進む中、それでも沖縄に数多くみられるサトウキビ畑。原風景であると同時に、これからもずっとと凝っていく風景だと思いました。

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おまけ

8月3日木は理科の授業研究会で1部5年の児童も参加しました。私も引率。

子供たちはよく頑張っていました。お疲れ様でした。ようやく夏休みかな。

わたしもようやく一息。午後から打ち合わせをして、夕方。

久しぶりに自分にご褒美。満喫しました。勉強にもなりました。

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