粕谷昌良の社会科授業日記

筑波大学附属小学校の粕谷昌良が社会科実践を報告します。

278.新しい学習指導要領と社会科の授業改善

平成29年3月に新しい学習指導要領が告示されました。

その中で、授業改善の視点として「主体的、対話的で深い学び」が示されています。

この「主体的・対話的で深い学び」については様々な意見を伺います。

 

例えば、極端な例を示すのですが、

 

「子どもたちが進んで学び、友達やゲストティーチャーと協力しながら学べば、深い学びになる」

「深い学びを実現するためには、主体的で対話的な授業を行う必要がある」

 

などと授業者によってイメージが異なるようです。

私も自分なりの「深い学び」について考え、実現に向けて日々実践を行っています。

今回は、私の考える「深い学び」の実現に向けての具体的な方法を書いていきたいと思います。

 

最初に「深い学び」とは何か❓

私の立場をなるべくはっきりさせようと思います。

 

では、新しい学習指導要領における「深い学び」と立ち位置をはっきりさせるために、学習指導要領を読み解いていきたいと思います。

 

 新しい学習指導要領では、児童に身に付けさせたい資質・能力がはっきりと書かれています。それは、「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「主体的に学習に取り組む態度」の3つに分けらえれてい流のはご存知の通りです。

 

社会的な見方・考え方を働かせ,課題を追究したり解決したりする活動を通して,グローバル化する国際社会に主体的に生きる平和で民主的な国家及び社会の形成者に必要な公民としての資質・能力の基礎を次のとおり育成すること

を目指す。

(1)地域や我が国の国土の地理的環境,現代社会の仕組みや働き,地域や我が国の歴史や伝統と文化を通して社会生活について理解するとともに,様々な資料や調査活動を通して情報を適切に調べまとめる技能を身に付けるようにする。

(2)社会的事象の特色や相互の関連,意味を多角的に考えたり,社会に見られる課題を把握して,その解決に向けて社会への関わり方を選択・判断したりする力,考えたことや選択・判断したことを適切に表現する力を養う。

(3)社会的事象について,よりよい社会を考え主体的に問題解決しようとす

る態度を養うとともに,多角的な思考や理解を通して,地域社会に対する

誇りと愛情,地域社会の一員としての自覚,我が国の国土と歴史に対する

愛情,我が国の将来を担う国民としての自覚,世界の国々の人々と共に生

きていくことの大切さについての自覚などを養う。

 

学習指導要領では

(1)が「知識及び技能」、

(2)が「思考力・判断力・表現力等」、

(3)が「主体的に学習に取り組む態度」として示されています。

 また、第4章の指導計画の作成上の配慮事項において、

「社会科の指導に当たっては(1)「知識及び技能」が習得されること、(2)思考力、判断力、表現力等」を育成すること、(3)学びに向かう人間性等」を涵養することが偏りなく実現されるよう、単元などの内容や時間のまとまりを見通しながら、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うことが重要である」と書かれています。

 

 以上の記述を素直に読むとすると、社会科授業は、子どもたちにこの3つの資質・能力を育成するために行われるべきものであり、「深い学び」とは、この3つの資質・能力を育成するための授業改善の視点であることを最初に抑える必要があると思います。

 

「深い学び」は、

子どもたちに3つの資質・能力を育成するための授業改善の視点である。

 

 

 

続く

 

徒然

・金曜日は、子供達と校外学習へ。

かなり大変な準備や片付けを自分たちだけで行いました。これまで、私と子供達で「自主自律」を心がけて過ごしてきました。

なるべく、自分たちで考えて、解決していくことや、多数決に頼り切らずに、話し合いで合意できるようにしてきました。時間はかかりましたが、今日のような姿を見ていると、頼もしさを感じました。

係りの者が作ったプリントにはないものを持ってきて、スムーズに進めようとする仲間や、率先して片付けをする姿など、

誰に言われるでもなく自分にできることを考えている様子を見ることができました。

少し言い過ぎでしょうが、自治の力の実践だなあと思いました。

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